番頭さん物語(インタビュー)

K.Iインタビュー

2007年02月01日

番頭さん

K.I氏
56歳、一部上場企業出身者。現在、某メーカーにて就業中。
離職期間:6ヶ月(2005.12月~2006.5月)

Q. きっかけは?
ある方からの紹介で、ビジネスインテリジェンスを訪問しました。
Q. ビジネスインテリジェンスのイメージは?
「とにかく仕事を探して!」ではなく、自分の経験を活かせると思いました。
Q. 今、どんなお仕事をされていますか?
某製造メーカーで、顧問として事業計画、予実管理を主体とした仕事をしています。
Q. 番頭さんとしてお勤めされての率直な感想をお願いします。
自分が望んでいた仕事を紹介して貰えましたから、ビジネスインテリジェンスには、とても感謝しています。
 
現在の職種は前職とほぼ同じなので直ぐに仕事に入れ、特に問題は感じませんでした。社員さんも親切なので、気持ちよく(仕事を)出来ています。
社内の派閥も特に無いので、余計なおべっかを使わなくて良いですし(笑)。
 
中小企業はギリギリでやっているので突然苦しい状況を迎えるかもしれませんが、今のところ満足しています。
 
実は、2006年の年末に開催されたビジネスインテリジェンスの「忘年会」の時に、一年全体を振り返ってみて、思わず「ホロッと」涙ぐんでしまいました。
涙の理由は「今年は色々あったけど、無事に仕事が出来るようになって本当に良かったなぁ」としみじみ感じたからです。
その飲み会の時に「何を涙ぐんでいるんですか?」と他の人につっこまれないように、ごまかすのが大変でしたけど(笑)
Q. 番頭さんのデメリットは?
単にその企業に勤めるだけでなく、番頭さんとして“会社を変えなければ”というプレッシャーは感じます。しかし、悪い意味でのプレッシャーではありません。
Q. プライベート(家庭面)はどうですか?
熟年離婚の危機も無く、良好です。(笑)
離職期間(6ヶ月)と比較して、家族3人が安定・安心して暮らせるようになりました。感謝しています。気のせいかもしれませんが、妻も母も明るくなったと感じます。
Q. 以前の会社と今の会社との違いは?
かつての一部上場企業と比べて、歴史があると言う意味で「社名=ブランド力」という共通点があります。このブランド力を築くには時間がかかりますが、一旦出来てしまえば、壊れにくいものです。財産だと思います。
 
しかしながら一方で、社歴の長さゆえ、過去の風土、しがらみがあるので壊しにくい部分、保守的な部分があります。一長一短ですね。
 
番頭さんとして変えなければならないが、これまでの体質があるので、企業風土を変えるのは時間がかかると感じています。(今の会社の)総合点は80点~90点程度でしょうか?
Q. 過去の人生を振り返ってみて、どうですか?
良い時もあれば悪いときもありました。これでは普通ですね。(笑)
前の会社は今の会社の100倍売上がありました。けれど破綻しました。どんなに大きな会社でも危険性は常にあることを実感しました。
 
でも、「社名、ブランド力」はやっぱりありがたかったなぁ。会社が無くなってみて、初めて判ることが多々ありました。得意先、取引先、(営業に行っても) 本来は門前払いなのに(社名のおかげで)商談に持ち込めたり、やり易かったです。
 
前の会社の最後の時期は、本当に精神的にも辛い状況でした。
ところが、いざ行かなくてもよくなると「虚しさ」もありました。
でも、もう、あの経験はしたくないです。
Q. 中高年の求職者へ
人生を野球で喩えるなら9回まであります。
9回までゲームはあるので、決して7回裏とかであきらず、最後まで自分の職業人人生をまっとうして貰いたいと思います。
緊張感を持って(目標を持って)生活のリズムを自分で管理しながら生きるほうが良いと思います。
「~~したい」と言う希望もあるかもしれませんが、もう一度かつての人生を振り返って、「自分に出来ることは何か?」を考えて活動して欲しい。
 
仕事を探す際のアドバイスとしては、企業訪問をした際に「自分が出来ること、出来ないこと」をハッキリ言った方が良いと思います。隠しても無意味ですし。
「入ってから努力します」の方が印象は良いですね。
 
それと(職探しに)ガツガツし過ぎるのは良くないと思います。実際、人事担当者には「押し売り」っぽく映るでしょうから。
 
ちなみに、就職活動中の戦歴は5社受けて、先方からのお断りが4社、自分から辞退が1社でした。業種を問わず会社を見ましたが、結局ご縁がありませんでした。
 
休職中の6ヶ月間は、週に1~2回は求職活動、セミナー参加など(情報収集)。
それ以外には、出来るだけ身体を動かすために、ゴルフの打ちっぱなし。(笑)
友人との飲み会、近畿エリアの日帰り小旅行もしました。
これは気分転換になりました。決して悲哀的ではなかったです。
 
仕事をしていないと、どうしても生活のリズムが狂ってしまうので、その部分に特に気をつけながら「淡々と」過ごしていました。私は楽観的な人間なので、落ち込むことはありませんでした。逆にそれが良かったのかもしれませんね(笑)